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中小企業におけるサステナビリティ経営の留意点 人的資本経営編 第8回

1.前回の振り返り

前回(第7回)は、中小企業における「人的資本経営の実践ステップ」の第1ステップ:現状把握について解説しました。

今回は、「第2ステップ:人材戦略の構築ポイント」について解説します。

2.人材戦略の構築ポイント

(1)As-is(現状)とTo-be(ありたい姿)のギャップの鮮明化

人材戦略を構築する際の第1ステップは、前回(第7回)で解説した「現状とありたい姿のギャップ分析」です。このギャップをどのように解消していくのかが人材戦略となります。現状とありたい姿の2点をまず鮮明にし、ギャップを見える化します。

(2)動的人材ポートフォリオに基づく人材戦略の構築

①必要人材の要件定義

ありたい姿(1~3年後に達成したい目標・状態)を目指すために必要となる人材要件を明確にします。どんなことができる人材(人材要件)が、何時までに、どれくらいの人数が必要になるかを明確にします。

1)必要人材ポートフォリオ

筆者は、必要人材ポートフォリオの一般的なモデルとして以下の図のように考えています。

2)何時までに・どれくらいの人数を確保するのか

上記区分(ポートフォリオ)ごとに更に深掘り(細分化)し、何時までに・何人確保する必要があるのかを明確にします。例えば、マネージャー人材といっても部門責任者(部長)、部署責任者(課長・店長)など企業の成長段階に応じて必要となる人材要件・人数が変動します。ありたい姿を目指すために必要となる人材要件を具体的に設定することが肝要となります。

(3)人材戦略のポイント

上記にて明確にした必要人材の

をどのように展開するのかが人材戦略となります。人材戦略は、上記ポートフォリオごとに検討すること及び各ポートフォリオからの育成ルートの検討を行うことがポイントとなります。

次回は、人事施策の策定について解説します。

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